商談の入口と準備

商談の最初の5分|挨拶から本題へ入る手順

開始できる条件、実際に使える時間、今日の到達点を確認する

読了目安 約4分 · 公開 · 更新

接続と参加者、実際に使える時間、今日知りたいことを確認し、到達点を合わせて本題へ入ります。5分は目安です。確認が済んだら、時間を使い切らずに進めます。

開始条件と、今日の到達点を合わせる

今日確認したいことと、それに答えられる参加者を対応させる

1. 入室・接続を整える

対面は入室と席、オンラインは音声・画面・参加者を確認します。録音や文字起こしは自社手順と参加者の同意を先に確認してください。

「音声は届いていますか。こちらの画面は見えていますか。」

不具合があれば、再接続・別手段・再調整を相談します。カメラオフや短い返答から関心を判断しません。

2. 名前と今回の役割を確かめる

「○○社の山田です。本日は現行手順の確認と、製品仕様の説明を担当します。」

名前の読み方や関わり方が不明なら、その場で尋ねます。名刺の役職だけで決裁権を決めず、多人数の進行は「複数人商談」へ分けます。

3. 開始許可と実際の時間を聞く

「始めてもよいですか。本日は15時までの30分でよろしいですか。途中でご退出される方はいらっしゃいますか。」

予定時間を実時間として扱わず、当初の終了時刻を勝手に延ばしません。急用や体調・安全の事情があれば、停止や再調整を優先します。

4. 参加理由と今日の希望を聞く

「お問い合わせでは月末作業の見直しと伺いました。その後の変化や、今日特に確認したい点はありますか。」

事前のメールは確認の起点です。「費用だけ」「まずデモ」と言われたら、その希望と必要な精度を今日の進行へ反映します。

5. 到達点と順番を確認して本題へ入る

「では今日は、標準対応できる部分と追加確認が必要な部分を分けるところまででよいですか。現行手順、機能、未確認の順で進める案ですが、先に扱いたいことはありますか。」

返答を聞いて本題へ移ります。詳しい項目と時間配分の設計は「商談アジェンダ」が扱います。

時間や希望が変わったら、進め方を選び直す

続ける、いったん止める、終了する条件を本人と確認する

五分の配分例

目安 確認すること
0〜1分 入室・接続、挨拶と名前
1〜2分 開始許可、終了時刻
2〜4分 参加理由、今日知りたいこと
4〜5分 到達点と順番を合わせ、本題へ

秒単位の時間割ではありません。通訳、必要な配慮、接続修復などには時間を取り、既存顧客は前回からの変更点を先に確認できます。新しい参加者の役割確認は省きません。

予定と違う始まり方への返し方

場面 確認の例
時間が短くなった 「残り20分ですが、議題を絞るか、別日に調整するか、ご都合はいかがですか」
価格を先に聞かれた 「標準構成は月額○円からです。人数で変わるため、対象人数を伺ってもよいですか」
デモを先に希望された 「入力・承認・集計のどの画面を先に確認されますか」
時計を見ている、返答が短い 「お時間や進め方に変更はありますか」

価格や時刻は説明用の置き換え欄です。未確認の価格を確定額として答えません。自分が遅れそうなら、分かった時点で連絡し、到着見込みの不確かさ、残り時間で扱うこと、再調整を相談します。

オンラインの招待・接続・共有全体は「オンライン商談」、雑談の要否は「商談の雑談」、入口の整え方は「営業の第一印象」で確認できます。

七欄の冒頭メモを残す

目的、条件、関係者、本人の言葉、次の確認を記録の軸にする
欄 残すこと
開始状態 対面・オンライン、接続、録音の扱い
名前・役割 確認した呼び方と今回の関わり方
開始許可 開始・待機・再調整
実時間 終了時刻、途中退出
参加理由 事前の文脈と今日の変更
今日の希望 本人が言った言葉
到達点・順番 合意した目標と最初の議題

「警戒している」「乗り気」と書く代わりに、返答と起きた不具合を残します。本題の準備は「商談の準備」、初回全体の質問と説明は「初回商談」へ進めます。

物語の背景を読む

商談ノートを何冊かさかのぼって、ミナトは共通点を見つけた。どのページも、本題からしか始まっていない。着席までに自分が何を話し、相手に何を確かめたかは、一行も残っていなかった。

ミナト

最初の5分は、感じよく乗り切る時間だと思っていました。でも必要だったのは、うまい第一声より、本題を始められる条件の確認でした。

よくある質問

名刺交換の順番を間違えたら、どうすればいいですか?

その場で「失礼しました」と一言添えて渡し直し、相手の反応を確かめて次へ進みます。その誤りを相手がどう受け取ったかは、こちらからは決められません。相手が気にしている様子なら、改めて短くおわびします。この記事はマナーの詳細には踏み込みません。

上座・下座は気にするべきですか?

案内された席に座り、迷ったら「こちらでよろしいですか」と一言確認します。案内に従ったことは確認できますが、それだけで相手の印象までは決められません。席が決まったら、使える時間と今日のゴールの確認へ進みます。

冒頭でいきなり価格を聞かれたら、どうすればいいですか?

答えられる範囲を隠さず伝えてから、確認へ戻します。「構成によりますが、目安は◯◯から◯◯です。合う構成を見立てるために、先に状況を伺ってもいいですか」。価格を聞いた意図は質問だけでは分かりません。予算、比較条件、社内説明のどれを確かめたいのか、本人へ尋ねます。

商談の最初に雑談をしなくても失礼ではありませんか?

雑談の有無だけで失礼かどうかは決まりません。挨拶後に「お時間を大切にしたいので、始めてもよいですか」と確認し、相手が本題を望めば進みます。相手から話題が出た場合も、会話量から希望を決めず、終了時刻を見ながら本題へ移る許可を取ります。

オンライン商談の冒頭では何を確認しますか?

音声・画面・参加者、録音や文字起こしの有無、実際の終了時刻を確認します。映像オフや返答の短さから関心・機嫌を推測しません。聞こえない場合は本題へ進まず、再接続、チャット、電話への切替、再調整のどれがよいかを本人と決めます。

相手の遅刻で商談時間が短くなったらどうしますか?

遅れの理由を詮索せず、残り時間で開始するか、扱う議題を絞るか、再調整するかを確認します。「残り20分ですが、今日は○○だけ確認しますか。それとも別日に調整しますか」と選択肢を出し、当初の終了時刻を自動で延ばさないでください。

Your next note

ミナトの答えではなく、あなたの一件へ。

今日ノートへ書くのは、次の一行だけでも構いません。持ち帰る候補を端末内へ残し、明日の商談で試すかどうかは後から選べます。

明日の一件で、ひとつ試してみたい問いを選んでください。

マイ商談ノート

今日、残しておく候補

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自分の場面を「事実・解釈・未確認」の三欄へ書き直すなら、五冊目の読者ケースを使う。 送信せず、この端末だけで使えます。

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