営業の流れをまだつかめていないなら、まず入門書を一冊。すでに「質問が続かない」「説明が長くなる」と困っているなら、その仕事に絞った本を選びましょう。 今回は、基礎・質問・説明・メールの4分野から一冊ずつ紹介します。
選書は出版社・販売先の内容紹介と目次を基にしています。読破した感想や売上ランキングではなく、今の仕事との合わせやすさで分けました。
営業初心者におすすめの4冊を、悩みから選ぶ
| いま知りたいこと | 候補の本 | 最初に取り組むこと |
|---|---|---|
| 営業の基本をひと通り知りたい | 営業1年目の教科書 | 自分が説明できない仕事を一つ見つける |
| ヒアリングで何を聞くか迷う | 大型商談を成約に導く「SPIN」営業術 | 質問を一つ用意して練習する |
| 商品説明が長く、伝わらない | 「分かりやすい説明」の技術 新装版 | 説明する順番を組み直す |
| メールを書くのに時間がかかる | 仕事が速い人はどんなメールを書いているのか | 相手に頼むことを一文にする |
4冊を同時にそろえる必要はありません。たとえば来週から商談に同行するなら基礎、すでに商談を任されて質問に詰まるならヒアリングの本から始めると、読む目的がはっきりします。
営業の基本を広く学ぶなら『営業1年目の教科書』
菊原智明著、大和書房。営業の基本をまとめた入門書です。営業に配属されたばかりで、どこを勉強すればよいか分からない人の最初の候補にします。書誌情報で著者・版を確認できます。
読み始める前に、商談準備から訪問後の連絡まで、自分の一日の仕事を並べてみましょう。「この仕事は何のためにするのか」を説明できないところが、読むときの手がかりになります。
すでに基本の流れが分かり、提案書や質問の改善だけを急いでいるなら、次の専門テーマから選ぶほうが目的に合います。会社の商品知識や承認手順は、社内研修と資料で補いましょう。
質問を深めたいなら『大型商談を成約に導く「SPIN」営業術』
ニール・ラッカム著、岩木貴子訳、海と月社。大型商談でのニーズのつかみ方や質問、理論を実践に移す方法を扱います。商談で相手の現状は聞けても、その先へ進めない人の候補です。
一度に多くの質問を覚えるより、「納期が遅れると、次の作業にどんな影響がありますか」のように、相手の答えを一段深める質問を一つ考えます。本の考え方を使う練習として、先輩とのロープレで確かめてみましょう。
大型商談を扱う本なので、短時間の店頭接客へ同じ進め方をそのまま持ち込むより、質問の目的を学ぶ読み方が向きます。具体的な文例は営業ヒアリングの質問例でも確認できます。
説明を組み立てたいなら『「分かりやすい説明」の技術 新装版』
藤沢晃治著、講談社。説明の技術を15のルールで扱う本です。話すことは用意しているのに、相手から聞き直される、説明が長くなるという人に向く候補です。講談社の紹介で新装版の内容を確認できます。
読むときは、普段使う商品説明を一つ横に置きましょう。たとえば「機能を順番に紹介する説明」を、「相手がしたい仕事、そのために使う機能、確認しておく条件」の順に組み直す材料として使えます。
話し方の勢いをつけたい人より、説明の順序や情報量を見直したい人におすすめします。読みながら営業説明を整理する方法の具体例とも比べてみてください。
連絡文を整えたいなら『仕事が速い人はどんなメールを書いているのか』
平野友朗著、文響社。目的の示し方や読みやすさ、返信のしやすさなど、仕事のメールを考える本です。一通を書くたびに言葉を迷い、連絡が後回しになる人の候補にします。出版社の商品紹介も確認できます。
読みながら、実際に送る予定のメールを一通だけ直すと取り組みやすくなります。「ご確認ください」で終わっていた文を、「日程A・Bのどちらがよいか、ご返信いただけますか」に変えるなど、相手が返す内容を具体的にしてみましょう。
営業専用のメール例文集ではありません。社内で判断を仰ぐ文面をすぐ確認したい場合は、上司への短い報告・相談メールも使えます。
プロを目指す読書は、次の商談で一つ試すところまで
本を読んだ後は、「覚えたこと」だけでなく「どこで使うか」を残しましょう。次のような3行なら、読み終えた章から仕事へ移せます。
- 場面: 次回の初回ヒアリング。
- 試すこと: 相手が困っている作業を聞いたら、その後の工程への影響を一問だけ確かめる。
- 振り返り: 相手は具体的に答えられたか。説明が足りなかった言葉は何か。
会社や商品によって使える方法は違います。試した結果を先輩と振り返り、自分の仕事に合う言い方へ直していきましょう。毎日の学び方は新人営業の30日ロードマップにまとめています。
まずは比較表で、今いちばん困っている仕事に近い一冊を選んでください。紙・電子、版、送料を含む支払額は販売先で確認できます。以下では、基礎から始める場合の一冊を再掲します。
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