行動経済学
サンクコストとは?さんくこすと

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サンクコスト(埋没費用)とは、すでに発生し、今どの案を選んでも回収できない費用・時間・労力です。 既投資の後に活動を続けやすくなる傾向がサンクコスト効果、回収不能な投入額そのものを継続理由にする誤りがサンクコストの誤謬です。
「半年追ったから、見込みがなくても続ける」は点検する判断です。ただし、過去を忘れて必ず撤退することが対策ではありません。 継続・縮小・保留・終了で、ここから変わる条件を比べます。
| 分ける項目 | 判断での扱い |
|---|---|
| 回収不能な既発生分 | これまでの訪問工数など。各案の共通条件として別欄へ |
| 回収・転用できる価値 | 返金可能額、売却価値、他案件に使える資料は条件を確認 |
| 今後発生する費用 | 追加提案、保守、解約、移行、引継ぎを各案で比較 |
| 残る権利・能力 | ライセンス、学習、データ、合意の範囲・期限を確認 |
| 残る義務・リスク | 納品、返却、データ処理、安全対応の方法を確認 |
支払済みでも返金できる部分は同じ扱いにしません。利用を止めると生じる解約費や、導入後に残る価値まで無視しないでください。契約・会計・税務・雇用・安全の扱いは、個別の条件と担当者に確認します。
損失回避は基準から見た損失、現状維持バイアスは現在案への選好に注目します。機会費用は別案を選べなくなる将来の価値です。コミットメント増大には自己正当化や組織責任も関わります。コンコルド効果という呼び名だけで、目の前の終了判断はできません。
営業案件を見直す5手順

- 対象と期間を決める。 次の評価日までの追加提案など、何を誰が決めるかを固定します。
- 過去共通と回収可能分を分ける。 返金・転用・権利の残存を確かめ、戻らない部分だけを別欄へ置きます。
- 各案の未来を同じ期間で比べる。 追加費用、期待する便益、リスク、他案件への影響を継続・縮小・保留・終了で並べます。
- 義務と未確認を確かめる。 契約、返却、納品、個人情報、安全、社内承認を確認し、推測で埋めません。
- 停止・再開条件と再確認日を残す。 確認者と責任者を決めます。第三者の確認も、偏りを必ず除く方法ではありません。
試験導入なら、日々の利用と変更を記録して最終判断へつなぎます。長く追った営業案件なら、過去の訪問数より、顧客が示した次工程と必要な追加工数を確認します。未来の工数も楽観的に見積もらないよう、計画錯誤を点検してください。
判断票に残す10欄
| 判断の前提 | 各案で変わること・確認 |
|---|---|
| 1. 対象と期間 | 6. 今後の追加費用 |
| 2. 判断者・承認者 | 7. 便益・リスク・根拠 |
| 3. 回収不能な既発生分 | 8. 未処理の契約・安全・データ等の義務 |
| 4. 回収・転用できる価値 | 9. 停止・再開条件と再確認日 |
| 5. 継続・縮小・保留・終了 | 10. 未確認事項・確認者・回答期限 |
「初めて見た案件でも追うか」は入口の問いです。追わないと思っても、残る義務は消えません。追う場合は、過去の努力以外に現在の根拠があるかを確認します。一件の振り返りは営業の失敗を振り返る方法、複数案件の分析は失注分析、連絡条件は営業フォローで扱います。
検討に使った時間を、契約の義務にしない

「ここまで一緒に検討したから契約しましょう」と、相手の時間を義務へ変えません。会議への参加や一部条件への同意は、契約・追加譲歩の自動的な理由ではありません。
追加条件が必要なら、全体条件への影響と、拒否・再確認できる範囲を示します。顧客の既存投資を心理用語で否定せず、切替費・教育・業務停止などの合理的な維持理由も聞いてください。
「当時の判断はその時点の情報によるものです。今日は、ここから増える費用と得られる結果を比べましょう」
研究で分かることと限界

1985年のアーケスとブルーマーの研究は、劇場の券の利用と質問紙で、既投資後の継続傾向を調べました。2015年のメタ分析は、98の効果量を統合し、利用判断と追加投資を伴う進行判断を分けています。
これらから、営業案件を何日で止めるかや、判断票の効果を直接決めることはできません。 五手順と十欄は、現在の選択に必要な条件を整理する実務上の提案です。営業心理学の学び方で、研究と実務の区別を確認できます。止める場面は物語止めることも前進で追えます。
一番古い案件を開き、回収不能な過去の投入と、各案でこれから増える工数・確認できる結果を分けて書いてください。比較する期間は、実際の案件日程に合わせます。