若手営業の悩み

営業で断られるのが怖いときは?電話・商談前後の6手順

営業で断られるのが怖いときは、始める前に終了の一言、断られたときは説明を止める、終わった後は記録と相談を準備する

読了目安 約9分 · 公開 · 更新

営業で断られるのが怖いときは、断られた際の一言と、その後の処理を先に決めておきます。 「今回は不要です」と言われたら、説明を止めて「承知しました。お時間をいただき、ありがとうございました」と返す準備です。

怖さが消えるまで待つ必要はありません。ただし、強い混乱で話せない、眠れないなど仕事や生活に影響している場合は、発信や練習を増やす前に相談先を確認してください。以下の6手順では、始める前・断られた瞬間・終わった後の行動を整理します。

営業電話・商談の前に、目的と終了の一言を準備する

営業電話や商談の前に、連絡の目的、終了の一言、困ったときに相談する相手を手元に用意する

電話の前に、相手と約束した連絡方法を確認し、次の三つを手元に用意します。

  • 何のための連絡か。 相手からの依頼やこれまでの約束を確認し、目的を一文にする。
  • いつ、どう終えるか。 相手が不要・見送り・連絡停止を示したら、追加説明を止める。
  • 困ったら誰に頼むか。 同席、交代、時間変更を相談できる人を決める。

接点によって、準備と終え方は少し違います。

接点 始める前の確認 終えるときの行動
電話 名乗り、用件、話せる時間、再架電の条件 説明を止めて挨拶する。断りの直後にかけ直さない
メール 送信の根拠、目的、返信がない場合の連絡条件 連絡不要を記録する。件名や宛先を変えて追わない
オンライン商談 終了時刻、議題、参加者、録画・記録の同意 画面共有や追加資料を閉じ、必要な事務処理を確認する
対面商談 訪問目的、退出時刻、同席者、資料の扱い 相手の退席を妨げず、持ち帰る資料などを確認する

多少の緊張だけで中止を決める必要はありません。ただし、声が出ない、強く混乱するなど進めにくい状態なら、無理に発信せず、休止や引き取りを相談します。電話からメールへ変える場合も、相手の許可と社内ルールを確認してください。

直前の緊張への準備は「商談前に緊張するとき」、議題や資料の整理は「商談前に準備すること」で扱います。

営業の断り・保留・返信なしを分ける

断りは説明を止める、保留は確認事項を相談する、返信なしは連絡の約束を見直す。三つの状態を同じ拒絶として扱わない

怖く感じても、明確な断りとは限りません。相手の言葉や起きたことに合わせて、次の行動を選びます。

相手の言葉・状態 次にすること 決めつけないこと
「不要です」「今回は見送ります」 説明を止める。連絡不要と言われたら停止を記録する 「本当は迷っている」「今は、という意味だ」
「社内で確認します」「来月判断します」 相手が望む範囲で、確認事項と次回連絡を相談する 受注予定として記録する、無断で追客日を置く
返信がない、電話がつながらない 合意した期限・回数・連絡方法と社内ルールを確認する 嫌われた、興味がある、という理由の推測

返し方の例は保留への対応、送付後の確認は見積もり後に返信がないときへ。

営業で断られたら、説明を止めて短く返す

明確な断りを聞いたら説明を止め、聞いた範囲で受け止めて挨拶する。理由を聞くことは必須ではない

断りを受けたときの返答を手元に置きます。追加の事務連絡がなければ、次の一文で終えられます。

「承知しました。お時間をいただき、ありがとうございました。」

値引きや別案を足して説明を再開しないよう、資料を閉じる、画面共有を止めるといった行動も決めておきます。

  1. 説明を止める。 追加資料や別案を開かない。
  2. 聞いた範囲で受け止める。 「今回は見送られるのですね」など、相手の言葉を勝手に広げない。
  3. 必要な点だけ確かめる。 連絡停止の範囲が不明で、確認が必要なときだけ聞く。
  4. 挨拶して終える。 約束済みの送付や必須の案内があれば、必要な範囲で伝える。

理由を聞くことは必須ではありません。 「今後の連絡も不要です」「理由は答えません」と言われたら、追加質問をせず終えます。「一つだけ確認」は上限であり、必ず一問は聞くという意味ではありません。

契約上の通知、安全・障害の案内など、営業の終了とは別に必要な連絡は担当部門へ確認します。連絡不要を口実に必要な通知を省かず、必要通知を口実に営業を再開しないよう分けてください。メールで断られた場合の文面は「営業で断られたときの返信」へどうぞ。

行動を先に決める方法と、心理研究の範囲

Gollwitzerの実行意図研究は、予想される状況と取る行動を結ぶ計画を扱います。ここでは「相手が終了を示したら、資料を閉じて挨拶する」という準備に用いています。営業の恐怖が消えることや、成約が増えることを保証するものではありません。

LiとShiのメタ分析は、自由を強く脅かす言葉が、弱い言葉より怒りや否定的な反応を生じさせたという結果を報告しています。個々の顧客が断った理由を説明する研究ではありません。相手の選択を妨げる伝え方になっていないかを点検する参考としています。

営業で断られた後は、事実と必要な処理を残す

断られた後のメモは、相手の言葉と出所、必要な処理、頼む支援の三つ。顧客の本音や自分の価値を推測して書き込まない

「今回は見送ります」という相手の言葉と、「自分には価値がない」という気持ちは分けて記録します。つらさは相談して構いませんが、顧客の言葉にはしません。「断られたのは商品だけ」と理由を決めつけることも避けます。

記録する欄 書き方の例
事実と出所 電話で「今回は見送ります」と言われた。日時、相手、当時のメモか記憶かを残す
必要な処理 今後の連絡停止、約束済みの送付、正式な通知の有無。担当者と期限を記録する
支援 次の電話前に同席を頼む、顧客への必須処理を引き取ってもらう、上司と休止を相談する

次の電話へ進むかは、必要な処理と今の状態を確認して決めます。動揺が強く記録できなければ、必須処理を引き取ってもらい、落ち着いてから事実を補って構いません。記録の時間を区切っても、その時間内に気持ちを戻す必要はありません。

一件を詳しく振り返るなら「営業の失敗を振り返る5項目」、自分と顧客の判断範囲を整理するなら「営業での課題の分離」へ。

断られるのが怖いときは、上司と営業の進め方を調整する

上司へどの場面で困るかと何を頼みたいかを伝える。同席、交代、休止は支援の選択肢

上司には、開始前・断られた瞬間・終了後のどこで困るかと、頼みたい支援を一緒に伝えます。

「断られた後に話し続けてしまいます。次の電話に同席して、説明を止められたかを一緒に確認してもらえますか。」

同席・交代、件数や時間帯の調整、短い休止、必要処理の引き取りを相談し、いつ誰と見直すかを決めます。録音を使う場合は、相手の同意と社内ルールを確認してください。

練習では、断りを聞いて説明を止め、挨拶して終えられたかを確認します。怖くなくなったか、すぐ立ち直れたかを評価の点数にしません。

話の長さを整える練習は「営業で簡潔に話す方法」、商談全体の進め方は「売り込まない営業」で扱います。

次の一件に使う、8欄の準備シート

空欄を推測で埋めず、分からないことは上司や担当部門へ確認します。

欄 書いておくこと
接点と根拠 電話・メール・商談のどれか。依頼や許可、社内ルール
今回の目的 何を確認・共有するかを一文で
自分の兆候 発信を遅らせる、早口になるなど、困りやすい場面
終了の合図 不要・見送り・連絡停止など、相手の言葉
止める行動 閉じる資料と、終了時に返す一言
必要な例外 契約・安全上の通知や約束済み事項
終了後の処理 連絡停止、送付、社内共有を誰がいつ行うか
支援と引き取り 休止する条件、同席者、交代先、相談時刻

営業の怖さが仕事や生活に響くときの相談先

仕事や生活への影響が強いときは練習を増やす前に相談する。上司や人事、産業保健や医療機関、公的な相談窓口から状況に合う先を選ぶ

眠れない、食欲が落ちる、休日も緊張が続くなどの変化があるときは、営業の練習だけで解決しようとせず、上司、人事・産業保健、医療機関などへ相談してください。厚生労働省のこころの耳でも、いつもより強い不調や長引く変化がある場合に専門家への相談を案内しています。

その場で強い混乱や動悸などがあり業務を続けにくい場合も、次の連絡を無理に始めず支援を求めます。これらは診断項目ではありません。自分や他者に差し迫った危険があるときは、通常の相談予約を待たず、地域の緊急窓口を優先してください。

社内に相談しにくい場合は、こころの耳電話相談も選択肢です。 働く本人、家族、人事労務担当者が対象です。受付時間と利用条件は公式ページで確認できます。相談先を選ぶ順番は「営業メンタルがつらいとき」でも整理しています。

仕事への向き不向きまで考えている場合は、「営業に向いていないと思ったら」で技能・働く条件・心身の負担を分けて確認できます。

ミナトのノート:怖さと、顧客が断った理由を分ける

物語のミナトは、商談ノートを読み返し、断りを避けようとして説明を増やしていた自分に気づきます。

ミナト

親切に全部伝えたいと思っていました。でも、途中で止めたら断られる気がして、説明を終えることを優先していたんです。

カナエ

怖かったことは、あとからなら言えます。でも、そのお客様がなぜ会話を終えたかは、同じ言葉では説明できません。

二人の原点は「説明したのに、何も聞けなかった」で読めます。

よくある質問

断られるのが怖いのは、営業に向いていないからですか?

怖さがあることだけで、営業適性は決まりません。どの場面で困るか、練習や業務条件で調整できることは何か、心身の負担が続いていないかを分けて考えます。適性を考える際は「営業に向いていないと思ったら」の記事も参照してください。

Your next note

ミナトの答えではなく、あなたの一件へ。

今日ノートへ書くのは、次の一行だけでも構いません。持ち帰る候補を端末内へ残し、明日の商談で試すかどうかは後から選べます。

明日の一件で、ひとつ試してみたい問いを選んでください。

マイ商談ノート

今日、残しておく候補

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断られたときの3分練習:説明を止めて終える

自分の場面で確かめる一問を書く

  1. 本文の終了の一言を、一度声に出すか黙読する。
  2. 追加説明を止め、挨拶して終えるところまで確かめる。
  3. 困る点があれば、上司や同席者に相談したいことを一問にする。

顧客へ追加で聞く必要はありません。負担が強いときは練習を休み、本文の相談先を確認してください。

自分の場面を「事実・解釈・未確認」の三欄へ書き直すなら、五冊目の読者ケースを使う。 送信せず、この端末だけで使えます。

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