追客と商談後の連絡

失注顧客へ再アプローチしてよい?|判断と一通目の5手順

連絡可否と停止意思を確認し、関連する変化を必要な一通で伝える

読了目安 約4分 · 公開 · 更新

失注後の再アプローチは、経過月数ではなく、現在の連絡根拠・停止意思・前回課題に関係する変化から検討します。 名刺や以前の提案工数だけでは、連絡可否も現在の必要性も決まりません。

再連絡する前に、五つの確認をする

連絡可否、関連する変化、必要な一通を順に確認する
  1. 終了と残務:結果通知、清算、請求、貸与物、苦情・紛争、専門担当の有無を確認する。
  2. 連絡可否:取得経路、利用目的、停止意思、指定窓口と社内ルールを確認する。
  3. 今回の用件:合意した再確認日、前回課題に関係する具体的変更、正式な公募などを確認する。
  4. 一通の内容:前回接点、連絡根拠、変更点、一つの依頼、停止方法を書く。
  5. 判定と記録:社内の確認・承認を経て送信、保留、停止を分け、結果を残す。

個人情報保護委員会の通則は利用目的の具体的な特定と目的の範囲を扱います。公式Q&Aの4-16には、従業者と明らかにして名刺交換した状況から利用目的が明らかな場合の説明があります。全目的・全媒体・無期限の許可ではありません。

広告・宣伝メールには特定電子メール法の送信類型、停止通知、表示義務等も関わります。取引関係や公開アドレスの一条件だけで適法性を決めず、内容・宛先・停止意思と適用法令を担当者へ確認します。

架空の場面で確認する:過去の「相談したい」を広げない

競合に敗れた商談の記録を、ミナトは久しぶりに開きました。最後の欄には「次期システム更改の際は、相談したい」とあります。ただし、その一文だけでは、どの時点に、何の目的で、どの窓口へ連絡してよいかまでは分かりません。

ミナト

「相談したい」を、いつでも連絡してよい許可に広げていました。前回に費やした工数や、今度こそという期待は、現在の連絡可否とは分けないといけませんね。

一通目は、変わった事実と一つの依頼に絞る

前回の合意と今回届ける情報から、必要な確認を一つ決める

次は、更新時期に一度連絡してよいと確認できた場合の例です。実際の記録に合わせて書き換えます。

件名:以前の○○の件/更新情報のご案内可否

以前ご検討いただいた際、次回更新の時期に一度連絡可と伺った記録に基づき、ご連絡しました。

当時の課題に関係する変更として、当社の○○が△△に変わりました。料金体系と導入条件は前回から変わっていません。現在も必要でしたら、変更点の資料をお送りします。

ご不要の場合や今後この目的での営業連絡を希望されない場合は、その旨をお知らせください。記録に反映します。

自社が変わっても、相手が必要としているとは限りません。変わらない費用・制約も重要なら添え、同じ提案を「別件」として送り直さないでください。名刺、開封、期初、担当交代だけを再送根拠にせず、公開・取得データの利用条件も確認します。

新担当者へ以前の許可が自動で移ると決めず、正式窓口や認められた紹介経路を確認します。残務・紛争の対応を、営業提案で上書きしません。

九欄に残し、送信・保留・停止を分ける

経過と変更、最後の判断を記録して引き継ぐ
欄 残すこと
前回案件 終了日、確認した結果、最終連絡
残務・紛争 義務、苦情、専門担当
連絡先 取得経路・時期、現在の役割の確認方法
利用と停止 今回の目的、連絡根拠、停止記録
正式経路 調達、公募、紹介等の指定手順
再接触の契機 合意日か具体的変更、前回課題との関係、証拠
一通の内容 接点、根拠、変更・維持条件、目的
依頼と停止 一つの返答、停止方法、無応答時の社内基準
判定と結果 承認者、送信日、応答原文、担当と次手
社内状態 判断の目安
SEND・送信 必要な確認と承認を経て、関連する用件を一通送る
HOLD・保留 取得経路、目的、経路、関連性などが未確認。社内で照会する
STOP・停止 停止意思、正式手順外、営業連絡が不適切な残務、担当の停止判断を記録する

この票は個別の法的適否を判定する仕組みではありません。新情報や無応答を理由にSTOPを上書きせず、必要な法令・契約上の通知は担当部署へ分けます。

返信がなければ内心を推測せず、合意した連絡計画と社内停止基準に従います。継続案件のフォローや断られた後の関係維持とも区別してください。

送信文を書く前に、連絡可否の根拠と停止記録の二欄を確認してください。不明なら保留にし、まず社内で確かめます。

よくある質問

失注から何か月後なら再アプローチしてよいですか?

半年後などの一律の期間では決めません。前回に合意した再確認日、または前回確認した課題に直接関係する自社の具体的な変更があり、連絡可否・利用目的・正式経路にも問題がない時に検討します。期間が過ぎただけ、予算期になっただけならHOLDです。

失注顧客への最初のメールは、何を書けばよいですか?

前回接点、今回連絡できる根拠、前回から変わった事実と変わっていない事実、一つだけ求める行動、不要な場合の停止方法を書きます。『その後いかがですか』だけにせず、現在も必要だと決めつけない文面にします。

担当者が代わっていたら、どう接触すればいいですか?

担当交代だけで再連絡の許可が生じるとは限りません。以前の連絡先をそのまま使えるか、会社の公開窓口・調達窓口・承認された紹介経路があるかを確認します。根拠不明の個人連絡先を探して回り込まず、連絡できる場合は前回接点と今回の目的を正確に伝えます。

前回と同じ提案を出してもいいですか?

同じ内容を『新しい提案』と言い換えて送り直しません。前回と変わった条件がないなら、経過月数だけで再送せずHOLDにします。相手から再検討の依頼があった場合も、現在の課題、条件、正式手続を確認してから提案範囲を決めます。

再アプローチに返信がなければ、何回まで送れますか?

一律の回数ではなく、相手と合意した連絡計画、自社の停止基準、適用される法令・規程で決めます。無応答を関心や多忙と解釈せず、既定の基準で区切ります。連絡不要・配信停止の意思が届いたら、その範囲でSTOPにします。

以前もらった名刺や連絡先なら、営業メールを送ってよいですか?

名刺があることだけで、あらゆる目的・期間・媒体の営業連絡が許されるとは決められません。取得時の状況、利用目的、過去の取引関係、停止意思、送信内容、特定電子メール法を含む適用法令、自社規程を確認してください。判断できない時は送らず、法務・個人情報管理の担当へ渡します。

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