製品デモの進め方

製品デモの進め方は?

今回の判断を決め、一つの業務を安全なデータで試し、差分と未確認を残す製品デモの流れ。

読了目安 約7分 · 公開 · 更新

製品デモは、今回の判断と一つの業務を決め、安全なデータで流れを再現します。区切りで実際の仕事との違いを聞き、同じ点・変わる点・変わらない仕事・合わない点・未確認を残します。次の確認方法・担当・期限まで決めて終えます。

ここでは、相手の一業務を仮の環境で再現する実演を扱います。デモで動いた範囲と、本番の権限・連携・速度などの未確認を分けて残します。

製品デモの準備で決める三つのこと

準備で決める、今回の判断、誰がいつ行う一つの業務、デモで見えることと未確認を分ける範囲。

機能を開く前に、次の三つを一行ずつ書きます。

  • 今回の判断: この実演のあと、何を確かめられればよいか。
  • 一つの業務: 誰が、いつ、何を受け取り、どこで判断・引き継ぐか。
  • 確認の範囲: 今日見せられること、本番条件が必要なこと、今日は扱わないこと。

相手の手順をまだ聞けていなければ、営業側の仮説として示し、冒頭で直してもらいます。見せやすい機能から選んだ流れを、相手の実務として扱わないようにします。

商談全体の時間配分は「営業で話が長い時の改善法」で整理できます。

製品デモのシナリオを五つの欄で作る

今の作業、架空データの入力、人と仕組みの処理、出力された状態、担当者の確認を一つの流れにする台本。

操作手順を書く前に、今・入力・処理・出力・確認をつなぎます。次は、設備保守の受付を引き継ぐ架空例です。実在製品の仕様を示す例ではありません。

欄 台本に書く内容
今 一件の依頼を受け、不足があれば依頼元へ確認する。現在の手順は本人に直してもらう。
入力 架空の設備区分・希望日時・連絡方法を入れる。実在の氏名や連絡先は使わない。
処理 必須項目の不足を表示し、人が保留を選ぶ。安全性や優先度の自動判断は含めない。
出力 確認待ちの依頼と担当候補を表示する。本番の通知・連携・権限は別に確認する。
確認 担当者が不足と次の連絡を確かめる。引き継ぎの完了や応答時間は保証しない。

データは架空のものか、利用が承認されたものを選びます。今回の判断に必要なら、不足や例外も一つ用意し、どこで人の判断へ戻るかを見せます。

機能の順番から、一業務へ戻す編集室の場面

編集室で、ミナトは架空の業務支援サービスを使ったデモ練習を始めようとしていました。手元の進行表には、検索、登録、通知、集計、出力と機能名が並んでいます。

ミナト

順番に動かせば、できることを漏れなく見せられます。質問は最後にまとめてもらおうと思います。

カナエ

その順番は、製品の中を歩く順番ですね。相手の仕事は、どこから始まりますか。

一件を通して、途中で止まりましょう。今と同じか、変わるか、変わらないか、合わないかを、その場で直してもらえます。

二人は、架空の「設備保守の受付を引き継ぐ」一場面を選びました。月曜朝、受付担当が一件の依頼を受け、必要情報の不足を確認し、対応担当へ渡すまでです。製品名、企業、顧客、数値、結果はすべて練習用の架空設定です。

用語を説明する方法は「営業の専門用語対策」、数字の比較条件は「営業の数字の見せ方」へ分けます。

製品デモの進め方は六つの区切りで確かめる

開始、入力前、処理前、出力後、例外、終了のうち、その業務に必要な区切りで止まり、実際の仕事との違いを聞く。

六つすべてを使う必要はありません。選んだ業務にある区切りで止まり、営業側の再現が実務と合っているかを直してもらいます。

止める所 返す質問
開始 「実際の仕事も、この受け取り方で始まりますか」
入力前 「足りない項目、入力しない項目はありますか」
処理前 「人の判断として残す部分はどこですか」
出力後 「この表示から、実際には誰が何をしますか」
例外 「この戻り方が合わない場面はありますか」
終了 「今日の範囲で、まだ判断できない点は何ですか」

「分かりましたか」という理解のテストより、今の仕事との違いを聞きます。情報を渡す時期の整理は「営業説明を分かりやすくする3層」が扱います。

製品デモで分かった差分と未確認を残す

同じ点、変わる点、変わらない仕事、合わない点、本番では未確認の条件を混ぜずに記録する五つの欄。

「良さそう」という感想だけで終えず、停止点ごとに次の五欄へ分けます。

欄 残す内容
同じ 現在と同じ開始・判断・責任・引き継ぎ。同じだから価値がないとは決めない。
変わる 操作、情報の位置、受け渡しの変化。「便利」でまとめない。
変わらない 人の判断、確認、連絡、責任など、引き続き必要な仕事。
合わない 例外、役割、順序などが実務と合わない箇所。相手の使い方のせいにしない。
未確認 本番の権限・連携・データ量・例外処理・速度・端末・運用担当。標準環境の動作で埋めない。

他社の成果をこの相手にも当てはめる説明は避けます。事例の条件を扱う時は「営業の導入事例の伝え方」を参照してください。

製品デモが動かない・脱線する時の戻り方

動作停止、別の判断に関わる質問、時間切れでは、見えた事実・担当・期限を残し、成功したように補わない。

止まった時は、見えた事実と未確認を記録します。確認できなかった動作は、未確認のまま残します。

場面 戻り方
動かない 停止箇所と見えた事実を伝え、確認方法・担当・期限を残す。録画を見せても、その場で動いたことにはしない。
質問が出た 今回の判断に必要ならその場で扱う。別の判断なら、質問と理由・担当・確認時期を保留欄へ残して元の業務へ戻る。
時間切れ 機能を急いで見せ切らず、確認済み・合わない点・未確認・次の確認を短く共有して終える。

追加デモ、資料での回答、今回は終了のいずれも選べます。接続の復旧手順は「オンライン商談の進め方」へ分け、復旧後は止まった業務から再開します。

製品デモで相手に操作してもらう条件

操作を試す時は目的と範囲、データと権限、戻せる手順、支援者を確認する。見るだけのデモでもよい。

入力や確認のしやすさを見たい時は、一部分を操作してもらえます。先に、次の四つを確かめます。

  • 目的・範囲: 誰が、どの操作で、何を確かめるか。
  • データ・権限: 架空または承認済みのデータで、扱ってよい範囲か。
  • 復旧: 誤操作しても戻せるか。戻し方が決まっているか。
  • 支援者: 困った時に誰が止め、手伝うか。

相手の操作権限や復旧の支援が整わなければ、営業側が安全な環境で操作し、実務との違いを聞きます。データの利用や環境の権限自体が未確認なら、その実演を止めます。見るだけでもよく、操作したことを理解や実運用の適合の証明にはしません。

実際の仕事で評価する必要があれば、「営業トライアルの提案書」で期間・成功条件・中止条件・負担・評価者を別に決めます。

デモの録画を共有する場合

参加者、映る情報、第三者の権利、社内ルール、共有先、閲覧期限を確認できた場合だけ検討します。録画は見せた範囲の記録で、最新仕様や本番での動作保証にはしません。録画できない時は、機密を含まない流れ・差分・未確認のメモを渡します。

製品デモの終了シートと次の確認

デモで見た一業務、差分と未確認、次の確認方法・担当者・期限を一枚の終了シートに残す。

今回の判断と一業務
判断したいこと/誰が・いつ・何を受け取るか/開始と終了/使用データ/本番との違い/使った停止点

差分と未確認
同じ/変わる/変わらない/合わない/未確認
各欄に、誰がどの状態を見て、何を訂正したかを記録する。

次の確認
見る範囲/方法/担当/期限/追加デモ・資料回答・トライアル・今回は終了

参加者の見方が分かれたら一つの結論へまとめず、それぞれ残します。参加していない担当者の判断も代わりに決めません。

今日の一手: 次のデモで見る一業務と、最初に止めて確認する所を一行ずつ書きましょう。「合わない・未確認」を残す欄も空けておきます。

よくある質問

製品デモの前に、顧客へ何を聞けばよいですか?

今回のデモ後に何を判断したいか、誰がいつ行うどの業務を見るか、現在の開始・入力・判断・引き継ぎ、変えたくない仕事、例外、利用環境を確認します。全部を聞き切れない場合は営業側の仮説として示し、デモ冒頭で訂正してもらいます。未確認の業務を顧客の事実として台本へ入れません。

製品の全機能をデモで見せるべきですか?

今回の判断に直接関係する機能だけを一業務の流れの中で見せます。重要な制約や対象外は隠しませんが、参照用の機能一覧まで順番に再生する必要はありません。別の機能が必要なら、なぜ見るのか、どの判断に使うのかを確かめてから枝分かれします。

デモでは顧客にも画面を操作してもらうべきですか?

操作する人と確かめたいことが決まり、安全で元に戻せる範囲なら、一部分を操作してもらえます。ただし、見るデモと操作評価を同じものにせず、権限、データ、誤操作時の復旧、支援者を先に確認します。実運用で試す必要がある場合は、別途トライアルの成功・中止条件を決めます。

デモ環境と本番環境が違う時は、どう説明しますか?

標準デモで確認できた動作と、本番では未確認の条件を分けます。権限、連携、データ量、例外処理、速度、端末、運用担当などの差を一覧にし、標準環境で動いたことを本番での保証にしません。必要なら確認方法、担当者、期限を決めます。

デモ中に動かない、質問で脱線する、時間切れになる時はどうしますか?

動かない時は見えた事実と停止箇所を示し、録画や口頭説明で成功したように埋めません。質問は今回の判断に必要ならその場で扱い、別の判断なら保留欄へ担当と期限を残します。時間切れでは機能を急いで完走せず、確認済み・合わない点・未確認・次の確認を短く合意して終えます。

デモの録画を顧客へ渡してもよいですか?

参加者、画面に映る情報、第三者の権利、社内ルール、共有先、閲覧期限を確認できた場合だけ検討します。録画は見せた範囲の記録であり、最新仕様や相手の本番環境での動作保証にはしません。録画できない場合は、確認した流れ・差分・未確認を無機密のメモで共有します。

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